「なぜ大企業が突然つぶれるのか 生き残るための「複雑系思考法」」
紹介
端的に言えば、この本は最近のSNSの発展も踏まえたうえでどう働けばよいのかについて述べています。さらに言えば、仕事はもちろん、仕事に関係ないことでも自分の能力を高めたい人にためになるであろうことが書いてあります。
働き方ということで、社会人で、例えば職場での人間関係や会社のあり方などで悩んでいらっしゃる方にはぜひ読んでいただきたいです。
大学生も就職を考える人が多いでしょうから、働く前に視野を広くもつという意味でも読んでいて損はないと思います。
いずれ働くということであれば高校生の人も(もっと年齢の低い人も)当てはまりますが、働くこと以前にこの本からは一人の人間としてどうあるべきかということが学べます。漠然としてしまいますが、仕事のことはよくわからなくても社会に出て活躍したいと思っている人、もしくは自分の生活や性格、その他悩みを抱えている人は何かをつかむきっかけになるかもしれません。「会社」を「学校」で置き換えれば活かせることもたくさんあると思いますよ。
ただ、その場合はほかにも参考になる本があると思うので自分でいろいろ探してみるのもいいかもしれません。(今はまだ記事にしていませんがD.カーネギーの本がおすすめですよ・・・)
感想
さて、私自身の感想も話しましょうか。
この本はブックオフでふらふらと本を眺めていたら目に留まった本で300円もしないで買いました。結論から言うとこれを選んで正解だったな、さらに言うとたまたま手に取った本がこれでよかったなと思っています。
著者はNTTドコモで働いていた方ということで今のSNS事情にはかなり詳しく、そしてその使い方についてもかなり考えている方だと思います。また、本のある部分では、様々なビジネス書で個人のレベルアップのための武器について語っているが、それは果たして本当なのかということを自身の経験に基づいて答えている。
この本ではITに関連させつつ、世界と日本の情勢、会社のあり方、リーダーシップ、政治、教育等幅広いトピックを扱っているので、ぼくのようになにも分かっていない人間が読めば、なるほど!という内容が各所にちりばめられています。いったん読むと止まらない本です。それくらい内容が豊富な本だと私は感じました。
得られたもの
あくまで僕の意見ですが、この本から得られることはただ一つ、そしてそれが著者の最も伝えたいことだと思っています。それは「物事の本質を見抜け」です。そこで必要なことをいろいろと述べていますが、私が特に気になったのが哲学を持つということです。著者は別の言葉で「自分の観」をもつことという言葉を使ってもいます。この言葉が一番印象に残っているのですが、皆さんは自分の観を持っているでしょうか?僕はこれを持っている人は少ないんじゃないかなと思います。これを持っていれば、なにをするにしても自分の中で基準ができるので、それに照らし合わせて物事を進めていけばいいのです。本質を見抜くには、それなりに自分の考えを持っていないとつかめないものだ、とこの本を読んでから思うようになりました。少し立ち止まって考えてみれば、自分の考えを持っていないのにどうやって本質とやらを見抜くのかと今では思います。
最後に
いろいろと重い話になってしまいましたが、それは僕の感じたこととして個人の感想です。さっと読むだけでも、自分とは違う考え方だなと思う部分があったり、同じことですが、自分とは違う視点を提供してくれます。同じ考えだったというようなこともあるでしょう。200ページくらいなので比較的読みやすいかなと思うのでぜひ興味を持った方は読んでみてください。
なぜ大企業が突然つぶれるのか 生き残るための「複雑系思考法」 (PHPビジネス新書)
- 作者: 夏野剛
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2012/10/05
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