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あいでんの読書日記📖

この本を読んでくれ!と紹介する。週1で更新したい。

義経

 

今日は司馬遼太郎の「義経」です。

あらすじ

トーリーは、義経の母常盤がすでに義朝の子を産み、清盛の子を産み、藤原長成の妻となるところから始まる。義経はそこで育てられるが、訳あって寺の稚児にされてしまう。そこでいくらかの年月を経た後、奥州(東北地方)へ向かい、ここでしばらく力をつけた。その頃頼朝は流罪から一念発起して鎌倉で勢力を拡大しつつあった。やがて、義経もそこへ加わり、当時としては巧みな戦略で、また運も味方して劇的な勝利を何度も抑えることになる。源氏にとって嬉しいかと思いきや、頼朝は義経の戦いぶりに恐れをなし、ついには義経を死に追いやる。ここで話が終わる。

感想1

話の中心は題名にもある通り、義経である。上下巻からなるが、物語が進むと面白さが増していくといった感じがある。義経の味方になって平家と戦うものがどんどん増えていく場面などでは、これが勢いというものか、と感心するとともに、恐ろしさも感じた。衰えるときもまた、同じ勢いが自分を滅ぼすことになるのである。歴史小説を読んでいると盛者必衰という言葉を意識せざるを得ないほど、栄えては衰退して、ということが繰り返されている。

感想2

物語を読んで私が感じたことは、分野を問わず、優れた人が早死にすると、神格化されるということである。義経もそうであり、他にも坂本龍馬や、数学者のガウスなんかもきっとそうではないか。僕の地元にも山田かまちという早くして亡くなった有名人がいるが(皆さんが果たして知っているのかわかりませんが)、その人も早死にしたために有名になったという気がしている。つまるところ、もし死んでいなければ、どんなに素晴らしい功績があったろうか、と想像がどんどん膨らんだ結果として神格化ともいえるような状態になると思うのだ。ただ、生前に行ったことはもちろんそれだけでも素晴らしいし、さらに言えばそういう人物だからこそ神格化されるのであろう。

感想3

もう一つ感じたことがある。義経は戦いぶりはその時代で群を抜いていたが、心がまだ幼く、異様なまでに政治や人間関係のことに疎かった、または感情的に生きてきたということが繰り返し表現されている。天才と言われる人の中には、私たちのような平凡な人間では思いもしない奇抜なことをしていたり、なんでそんなにすごいことができるのに、一方では普通の人でもできるようなことができなかったりするのだろうなんて思うことがある。義経の場合に限って言えば、もう少し政治的な判断ができれば、もしくは側近にそういう人物がいれば、味方の頼朝に討ち取られるのを防げたかもしれず、どうにもならないことだが、私からするともったいないなぁという気がしてしまうのである。

 

義経〈上〉 (文春文庫)

義経〈上〉 (文春文庫)

 
義経〈下〉 (文春文庫)

義経〈下〉 (文春文庫)