あいでんの読書日記📖

この本を読んでくれ!と紹介する。週1で更新したい。

「なぜ大企業が突然つぶれるのか 生き残るための「複雑系思考法」」

紹介

端的に言えば、この本は最近のSNSの発展も踏まえたうえでどう働けばよいのかについて述べています。さらに言えば、仕事はもちろん、仕事に関係ないことでも自分の能力を高めたい人にためになるであろうことが書いてあります。

働き方ということで、社会人で、例えば職場での人間関係や会社のあり方などで悩んでいらっしゃる方にはぜひ読んでいただきたいです。

大学生も就職を考える人が多いでしょうから、働く前に視野を広くもつという意味でも読んでいて損はないと思います。

いずれ働くということであれば高校生の人も(もっと年齢の低い人も)当てはまりますが、働くこと以前にこの本からは一人の人間としてどうあるべきかということが学べます。漠然としてしまいますが、仕事のことはよくわからなくても社会に出て活躍したいと思っている人、もしくは自分の生活や性格、その他悩みを抱えている人は何かをつかむきっかけになるかもしれません。「会社」を「学校」で置き換えれば活かせることもたくさんあると思いますよ。

ただ、その場合はほかにも参考になる本があると思うので自分でいろいろ探してみるのもいいかもしれません。(今はまだ記事にしていませんがD.カーネギーの本がおすすめですよ・・・)

感想

さて、私自身の感想も話しましょうか。

この本はブックオフでふらふらと本を眺めていたら目に留まった本で300円もしないで買いました。結論から言うとこれを選んで正解だったな、さらに言うとたまたま手に取った本がこれでよかったなと思っています。

著者はNTTドコモで働いていた方ということで今のSNS事情にはかなり詳しく、そしてその使い方についてもかなり考えている方だと思います。また、本のある部分では、様々なビジネス書で個人のレベルアップのための武器について語っているが、それは果たして本当なのかということを自身の経験に基づいて答えている。

この本ではITに関連させつつ、世界と日本の情勢、会社のあり方、リーダーシップ、政治、教育等幅広いトピックを扱っているので、ぼくのようになにも分かっていない人間が読めば、なるほど!という内容が各所にちりばめられています。いったん読むと止まらない本です。それくらい内容が豊富な本だと私は感じました。

得られたもの

あくまで僕の意見ですが、この本から得られることはただ一つ、そしてそれが著者の最も伝えたいことだと思っています。それは「物事の本質を見抜け」です。そこで必要なことをいろいろと述べていますが、私が特に気になったのが哲学を持つということです。著者は別の言葉で「自分の観」をもつことという言葉を使ってもいます。この言葉が一番印象に残っているのですが、皆さんは自分の観を持っているでしょうか?僕はこれを持っている人は少ないんじゃないかなと思います。これを持っていれば、なにをするにしても自分の中で基準ができるので、それに照らし合わせて物事を進めていけばいいのです。本質を見抜くには、それなりに自分の考えを持っていないとつかめないものだ、とこの本を読んでから思うようになりました。少し立ち止まって考えてみれば、自分の考えを持っていないのにどうやって本質とやらを見抜くのかと今では思います。

最後に

いろいろと重い話になってしまいましたが、それは僕の感じたこととして個人の感想です。さっと読むだけでも、自分とは違う考え方だなと思う部分があったり、同じことですが、自分とは違う視点を提供してくれます。同じ考えだったというようなこともあるでしょう。200ページくらいなので比較的読みやすいかなと思うのでぜひ興味を持った方は読んでみてください。

 

 

「大発見」の思考法 iPS細胞vs素粒子

ノーベル賞を受賞した山中伸弥さんと益川敏英さんによる対談形式での本となっています。その分野を極めた二人ならではの価値観を垣間見れる非常に面白い本でした。

お二人の印象

この本を読んで、益川さんは言いたいことをストレートに伝える方だなと感じましたし、数学がえらくできる方らしい(ノーベル賞を受賞されているのでそれは当然だといえますが・・・)というのも分かりました。

また、山中さんは現在は直接研究するというよりは研究のプロジェクトをまとめる、いわば経営的な仕事をされているらしいです。非常に忙しいだろうなという感じが本から伝わってきました。

感想

この本で特に印象に残ったのは山中さんの行動力です。留学をする際も片っ端から手紙を送ったり、面接の中で本当はできないことをできると断言したり(笑)、決断力のない私にはとてもできそうにないなぁと思うことをしていたみたいです。また、アメリカ留学から帰ってきたときに、アメリカと日本の研究スタイルの違いに悩むこともあったそうで、成功の裏にはやはり人知れず苦労があったのだなと感じました。

対談の中で、二人それぞれのこれまでの歩み、例えば進路や留学、研究生活についてたくさんのことを語っていますが、それぞれその世界に進むまでに紆余曲折があり、その中で今の分野に落ち着いたみたいですね。特に山中さんは、はじめ整形外科に進んだものの、自分のイメージと違ったので分野を変えることにしたと語っています。私もこの先の進路をどうしようか考えるものの決まっていないので、よく考えて後悔しない選択をしたいと思います。

研究者の立場から見た教育

またこの本の中で、自分の研究のことだけではなく教育についても語っています。例えば、国語の重要性や入試制度について話していますが、研究者という立場からみるとこうだ、というスタンスで書かれているなと感じました。

一つなるほどと思ったのが、益川さんが、科学遊びではなく基礎科学をもっと勉強しなさいと若者の発明クラブの人に言ったことです。これまで僕は一般の人にも科学に興味を持ってもらえるようにわかりやすく伝えるのが大切だと思っていてそれ自体は間違っていないと思います。そして興味を持ってもらうためにはやはり楽しくないといけないなとも思います。問題はその先で、例えば面白い実験をするとして、その現象がなぜ起こるのかまで考えないと科学が発展しないということを益川さんは伝えたいのだと私は思いました。特に、科学に興味を持った子供ならば、研究者になりたいと考える子もいるでしょうから、その子供たちに実験で起こっている現象の本質が何なのかまで考えてもらうのは未来につながるという意味で非常に価値のあることだと私も思います。

最後に

最後に、iPS細胞の今後の活躍は多くの人が期待するところだと思います。益川さん曰く、21世紀は生命科学の時代だということなので(ちなみに20世紀は物理学の時代だったそうです)、期待も高まります。iPS細胞について書かれた一般向けの本を読んでみるのも面白いかもしれないですね。

 

「大発見」の思考法 (文春新書)

「大発見」の思考法 (文春新書)

 

 

薄っぺらいのに自信満々な人

 

薄っぺらいのに自信満々な人 (日経プレミアシリーズ)
 

自分の考えを持つ

この本を読んで一言でまとめるとしたら小見出しの一言に尽きます。

最近思うようになったのですが、言い方はさまざまだと思いますが、自分の考えを持っている人は何をやるにしても最終的にはそれをしっかりとこなしていけるのではないかと思います。自分の考えを持っていればどんな状況でも自分の考えに基づいて行動できるからです。自分の考えを持っていない人は言ってしまえば判断基準を持っていません。それゆえ外からその基準を持ってこなくてはなりません。その基準を自分なりに焼き直して自分のものにしていくうちに様々な考えがある考えに収束していき、「自分の考え」なるものができてくるのだと思いますが、それができない人はその場限りの使い捨てのように判断基準を扱っているのではないでしょうか?または、何も考えず外から持ってきたものをそのまま使っているのかもしれません。そのため、いざ新たなことを考えるときに途方に暮れてしまうのではないでしょうか?

このようなことを本を読んでいて感じました。自分の考えはこれくらいにしておき、本についてみていきます。

能力がないわりに自信をもっている人

著者は現代の社会人が(特に若者が)間違った考えを持っているのではないかと指摘しています。例えば「ポジティブ思考が大切だ」、「コミュニケーション能力が大切だ」という言葉を挙げています。これらの言葉は確かに大切ではあるのですが、誤った解釈をしている人が多いらしく、私もこの本を読んで認識を改めました。「えっ、どういう意味なの?」と興味を持った方はぜひこの本を手に取って読んでみてください。

また、自分が社会でうまくやっていけてないな、周りの人とうまくいっていないと感じる方は一度この本を読むことをおすすめします。自分の悩みを解決するヒントが得られるかもしれませんよ。

一方で、私と同じように、これまで自分に甘かったな、そんな自分を変えよう!と思う方もたくさんいらっしゃると思います。自分を変えたいと思っている方にとってもよいきっかけを作る本だと思います。

最後に

社会人としてどうあるべきかということは様々な見方があると思います。ここにあるのも一つの見方ですが、どんな見方も根っこまでたどると、その本質は同じだと私は思っているので自分なりにかみ砕いて、時にはそれは違うだろうと著者と議論するような感じで読めるといいなと個人的には思います。

現在大学2年が終わろうといている私ですが、大学に入る前にこのような本を一冊読んでおきたかったと思っています・・・それだけためになることが書いてあります。

私は、この本から社会に出て一流になるために必要な心構えというものを知ることができたと思っています。実践できているかどうかはまた別の問題になりますが・・・

 

薄っぺらいのに自信満々な人 (日経プレミアシリーズ)
 

 

 

「理工系離れ」が経済力を奪う

今回の話は主に大学への進学、大学在学中の進路決めに関する話です。著者は大学教授であり、金融工学を専門としています。

さて、この本を読んで、様々なことが分かりました。私の感想とともにみていきたいと思います。

金融工学という分野

まずは、金融工学という分野があるということです。なんとなく聞いたこともある気がするけど工学部のイメージがわきにくいと思います。僕のイメージは数理統計とプログラミングを使って経済について研究する学問、という感じです。金融というと文系、さらに言えば経済学部でやるもんじゃないの?と思う人もたくさんいると思います。実際やると思いますが、そこにはある問題が存在します。

現在(少なくとも私が大学受験をするとき)の高校のカリキュラムでは文系の人は数学Ⅲを勉強していないはずで、全体的に理系の人のほうが数学はできると思います。これも私の想像ですが、経済の勉強をするには数学が必要不可欠で最先端を行こうと思えば、それこそ難しい計算などもやらなければいけないのではないでしょうか?それなのに高校で数学Ⅲをやっていない・・・

そこで工学部の数学ができる人たちが金融の分野に手を伸ばし始めたのではないでしょうか。本にも書いてありましたが、経済学部の人が数学を勉強するよりも工学部の人が経済学を勉強するほうが効率が良い気がします。

大学教授の忙しさ

次に大学教授の忙しさについてです。研究に加えて学部生、院生の授業をしたり、事務関連のことや雑務などもたくさんあるらしく、この本ではその大変さも垣間見ることができました。大学教授が書いているだけあってリアルな気持ちが描かれていると思います。

この本はある意味、大学生への教育をどうしていくべきか、ということが書かれた本なので、大学生から見れば教授がどういう風に教育していきたいと思っているかを読み取ることもできるでしょう。教授が大学の教育について書いた本をたくさん読めば、大学教育についていろんな視点がもてるようになるのではないかと思います。これからもいくつか読みたいですね。

日本の大学とアメリカの大学

本の最後の方には日本の大学の苦しい資金繰りの話も出てきます。著者曰くアメリカでは大学への寄付などが日本とはけた違いに多くそれゆえ研究施設が立派で設備も充実しているということでした。なんとなくイメージは分かりますね。

一方で日本はというと悲しい現状にあるようです。私の考えではその国の将来は教育にかかっていると思っているので国はそれに見合う(国の将来をそこにかけるくらいの気持ちで)予算を組むべきだと思っています。

大学が苦しい状況になれば(すでに苦しいと思いますが)、優秀な人材は間違いなく海外に流出することになります。そうするとますます日本としては苦しい状況に追い込まれていくことになります。この負のスパイラルを続けていたら日本は衰退していくことが必至です。幸いまだ日本には優秀な人材が豊富であると思うので早く手を打つべきだと思っています。

最後に

大学教授が大学の在り方について語っているので、大学生や大学関係者の方は一度読んでみると自分を振り返ってみるという意味で読む価値のある本だと思います。

また、2009年の本なので少し昔の話になると思いますが、著者のこれからの展望と今の現状を比べるという読み方もできて、それも一つの読み方としてアリだなと思いました。

「理工系離れ」が経済力を奪う (日経プレミアシリーズ)

「理工系離れ」が経済力を奪う (日経プレミアシリーズ)

 

 

自己紹介とこのブログの位置づけ

こんにちは!

大学で物理を勉強しております、あいでんと申します。よろしくお願いします。

さて、このブログですが、私が読んだ本を自分なりの感想とともに紹介していきます!

きっかけは、せっかく本を読んだのに読んだままではすぐ忘れてしまってもったいない!ということです。それで感想を書いてみるとこれが意外と楽しく、せっかくならいろんな方にも読んでいただきたいなということで、この記事を読んでくださっているあなたにいろんな本を紹介できたらと思っています。記事を読んでいくうちにあなたの興味に合う本が見つかることを願っています。